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1/14/2008 上海大都会交通圏の発展戦略 正文本文:
一、上海大都会交通圏を構築する重大な意味――揚子江デルタ地域発展をサポート推進
揚子江デルタ地域というのは、上海市をはじめ、浙江省の六つの政令指定都市(杭州、寧波、嘉興、湖州、紹興、舟山)と江蘇省の八つの政令指定都市(南京、無錫、蘇州、南通、揚州、鎮江、泰州、常州)を合わせて、総計15のそれぞれ違う規模の都市からなり、総面積は約10万平方キロメートルである。2005年、こちらの常時住民人口は7,600万人であり、流動人口は2,000万人であったが、人口密度は平方キロメートル毎に、970人を突破しようとしている。ここは、我が国に於ける最も人口密度の高い広域都市圏である。 揚子江デルタ地域には、良い交通基盤と港湾環境があり、大陸海岸線が約1,000キロメートル、揚子江の優良な河川岸線が600キロメートル、それぞれ延々と続いている。ここは「ゴールド・コースト」と「黄金水道」という特徴を同時に持っており、既に上海港、寧波港、舟山港、張家港港、南通港などからなる中国最大の沿海、揚子江沿岸の港口群を形作った。 ここ近年以来は、揚子江デルタ地域の経済が著しく飛躍的に発展してきた。2005年、GDPは33,963億元を実現し、全国GDPの24%を占め、一人当たりのGDPは41,612元ぐらいに達して、中等収入の国に近付いてきた。そのうち、上海は既に7,490ドル(2007年2月、上海市統計局の最新資料)に達して、全国(香港、澳門と台湾の3地区を除く)のトップに立った。その中で、工業生産が経済を引っ張っていく原動力となり、産業主体群も枢軸分布の状態を呈しており、上海・南京、上海・杭州道路沿線の産業地帯と揚子江沿岸の産業地帯と杭州湾産業地帯を含む3本のはっきりとした産業枢軸が、既に形成して、経済発展を促進する優位性が段々見えてきた。また、観光に出る住民の人数が年々増えてきて、車も普及しつつある中で、揚子江デルタ地域に於いて、年間、毎回2億人の観光市場が誕生した。 揚子江デルタ地域にある都市圏は、急速な発展と共に、若干の巨大なチャレンジーにも直面している。先ず一番目は、調整を一層進め、経済の貢献度を高める必要がある。世銀の分析によれば、アメリカGDP成長原動力は、主にニューヨーク地区と5大湖地区とロサンゼルス地区の3大都市圏から来ており、経済の貢献率が67%に達したということである。日本のGDPも、似ている状況にある。これらに比べると、我が国では、揚子江デルタ地域を含んだ3大都市圏の経済貢献率は、ただ41%に過ない。二番目は、都市化と流動人口の重荷である。2010年の都市化目標によれば、全国で約4,000乃至5,000万人以上の流動人口は、経済が最も活性化している揚子江デルタ地域へ押し寄せてくる。それと同時に、上海市を初めとする経済発達地域に於いては、都市人口が郊外へ移転していく「郊外化」という傾向が目立った。この二つの力は、共に市街地を外側へ押し広げて、段々一体化させてしまうのである。これらは全て、地域の一体化交通に重大な影響を与えている。三番目は、生態環境と発展空間という問題である。環境とエネルギー源は益々、経済の発展に影響する重要な要素になってきた。一方、揚子江デルタ地域に人口が多い割りに、土地が相対的に乏しく、インフラの整備に農地が無理やりに使われて、建築用地不足の場合、往々として農地が犠牲の対象になってしまう。もう一方では、経済の成長方式が大まかで、エネルギー源の無駄遣いが非常に目立っている。(以上のデーターは、中華人民共和国国家統計局国際中心2006年の研究による。) これと同時に、2010年の上海に於ける万国博覧会の開催は、上海に経済発展の原動力を与えることが予想される。揚子江デルタ地域にある各都市も、それぞれ万博を互いに連携し合う重要性のある戦略的なチャンスと見て、地方経済の一層活性化を図ろうとしている。英国の地理学者、「世界企画の第一人者」であるSir Peter Hallは、「揚子江デルタ地域が現在の成長の勢いをそのまま続けていけば、50年後にロンドンとニューヨークと肩を並べて、世界一流の大都会圏になるだろう」と述べた。(Peter Hall:«揚子江範例・都市企画2002第12期») 上海は、将来的に世界レベルの大都会また揚子江デルタ地域の中心都市として、その地位と交通の影響範囲も、今後拡大していくだろう。「上海大都会交通圏」(SMACT—Shanghai Metropolitan Area Commuting Transport)の現れこそ、時代の流れであり、経済・社会の発展に総合的な交通システムが欠かせない。「両圏」(上海大都市交通圏、揚子江デルタ都市圏)の交通戦略は、都市圏の一体化交通を実現するための重要な施策である。 「大都会交通圏」は、揚子江デルタ地域にある上海などの中心都市を始点に、道路交通また軌道交通を利用して、片道の移動に所要する時間を90分間以内に抑え、移動できる半径が150キロメートルに及ぶ「上海大都会交通圏」である。「上海大都会交通圏」では、上海を中心に、蘇州、無錫、常州、南通、嘉興、杭州、寧波などの都市へ通勤でき、約4,000万人強の人口をカバーする。この交通圏は、大体三つのリングからなる。第一リングは都市リングであり、カバーできる半径が15キロメートル、主に上海の都心部に限っているが、面積が約600平方キロメートルである。第二リングは郊外リングであり、カバーできる半径が50キロメートルで、主に上海市の行政区画内に限り、面積が約6,000平方キロメートルである。第三リングは市外リングであり、カバーできる半径が150キロメートルで、主に上海市の行政区画全域と江蘇省の蘇州、無錫、常州、南通及び浙江省の嘉興、杭州、紹興、寧波などの都市を含んでいるが、この第三リングのカバーできる面積が、約30,000平方キロメートルで、人口が4,000万人余りで、通勤時間が90分間以内とする。
二、上海大都会交通圏の機能空間と需給の特徴
上海大都会交通圏の需要の特長から見ると、「快適、高速、環境に優しい」という交通空間が要求されている。各リング、現在の交通機能から見れば、下記のネックを突破する必要がありそうだ。まず第一に、都市リングの密度が高過ぎて、交通機能が弱い。交通による都市用地への正しい誘導が利かなかった所為で、都市リング内にある建物の容積率と密度が、ばかに高くなっているため、交通に負担が掛かり過ぎている。従って、戦略的な視点から、交通基盤の整備を進めることによって、交通の高速化と空間拡張の両立を実現する必要がある。また、重要な乗り換えポイントの建設を強化し、高速道路と公共交通の役割を発揮させて、地域に於ける総合型の高速道路を形成する。第二に、郊外リングの広がりが目立って、道路の交通方式が単一化し過ぎる。高速道路の建設を主軸とする都市の拡大範囲が、段々郊外へ広まっている。郊外の高速道路ネットワークの規模は、既に2020年の用地計画規模を超過している。第三に、外への主要道路が少な過ぎて、カバーできる範囲も狭過ぎる。既設のメイン道路は上海・南京幹線道路(滬寧高速)、上海・杭州幹線道路(滬杭高速)の2本しかないので、交通方式が比較的単一で、通勤電車と高速鉄道などの輸送量が多くて、スピードの速い乗客を輸送する方法が乏しい。従って、上海の対外交通圏がカバーできるのは、45度角度の範囲内に限られている。当面、揚子江を渡る道路と杭州湾を跨る道路を開通して、SMACTのカバーする範囲を広げていくことが急務となっている。 上海大都会交通圏のそれぞれ違っているリングには、各自の交通機能と目標がある。都市リングでは、公共交通の高速と道路の無渋滞状態を確保する。都市リングの600平方キロメートルの範囲内に於いて、軌道交通に頼って移動に所要する時間を現在の55分間から、45分間以内に短縮させる。道路ネットワークの等級と機能アップを図り、乗客の輸送量を高めると共に、科学管理を通して、効率アップを実現する。郊外リングでは、軌道交通と鉄道ネットワークを建設すると同時に、高速道路と幹線道路ネットワークを完全化させていく。郊外リングの道路ネットワークを建設することと共に、地方道路の整備をも重要視し、各地の市町への移動の利便性(便利さ)を確保する。軌道交通また高速道路いずれか、一つの方式だけに頼っては、郊外リングにある重点な都市、町の発展をサポートすることが不可能なので、多種多様な選択肢が必要である。市外リングでは、既存の交通枢軸の交通条件を改善することによって、単位時間内に於ける輸送距離を延ばしていく。また、新しい交通枢軸を建設し、交通圏のカバーできる範囲を広げていく。 大都会交通圏は、普通の地域(また都市群)の交通と比べれば、交通の需要に関して、主な違いが「求心」交通にある。従って、「求心」交通の需要は、上海大都会交通圏の交通需要に関する重点研究テーマである。「求心」交通というのは、第二の郊外リングと第三の市外リングから、第一の都心リングに入る移動であり、ラッシュアワーに於ける「求心」交通は、朝7時より10時に掛けて、発生する「求心」交通を指す。通勤時に於ける「求心」交通は、午前のラッシュアワーに通勤や通学を目的とする「求心」交通を指す。 大都会交通圏は、先見性のある構想であり、交通施策によって、「求心」交通の需要方式に直接影響を及ぼすので、予測に複数の方法を同時に使う必要がある。また、中心部に於ける道路ネットワークの要領制限、軌道交通施設の影響、及び小型乗用車の保有台数と運賃の影響などを含み、需要の変化に影響を及ぼす主要なファクターについて、分析を行うべきである。 SMACTの中期と長期に於ける「求心」交通需要に対する予測を行うに当たって、異なる交通モデルの下で、軌道交通と小型乗用車を使って、郊外リングと市外リングから、都市リングに入る乗客の輸送量について、下記の三つの予測案で予測することが出来る。第一の予測案では、軌道交通をメインとする高い需要の案であり、朝のラッシュアワーに合計の需要は、毎回120乃至140万人になり、そのうち、軌道交通は85%、小型乗用車は15%をそれぞれ占めている。第二の予測案では、複数の交通モデルに於ける中間需要の案であり、朝のラッシュアワーに合計の需要は、毎回80乃至100万人になり、そのうち軌道交通は75%、小型乗用車は25%をそれぞれ占めている。第三の予測案では、朝のラッシュアワーに合計の需要は、毎回40乃至50万人になり、そのうち軌道交通は50%、小型乗用車も50%をそれぞれ占めている。
三、上海大都会交通圏の道路交通
現在、上海で既に開通された外へ行く高速道路は、上海-南京高速道路(滬寧高速)、上海-杭州高速道路(滬杭高速)、滬嘉瀏高速道路(A12)、同三国道、莘奉金高速道路(A4)、滬青平高速道路、外環線‐朱家角(A9)を含んでいる。合計キロ数は、300キロメートルを超えている。上海‐南京高速道路(滬寧高速)、上海‐杭州高速道路(滬杭高速)が開通後の交通量の伸び率は、いずれもGDPの成長率を上回って、12%に達した。ここ5年間に、上海から江蘇省方面への交通量は年間平均11.1%と、上海から浙江省への交通量は年間平均13.1%と、それぞれアップした。 揚子江デルタ地域に於ける高速道路の大規模な建設は、三大地域間の経済交流を加速させていると同時に、容赦もなく、一連の潜在的なリスクと問題を齎した。例えば、高速道路の急ピッチな建設は、都市リングの交通の負担を掛けて、出入り口の渋滞が酷くなり、事故も多発している。高等級道路の機能構造は、あんまり適切ではないだろう。国道線のメイン道路、ローカル道路と都市、町の道路を一緒にしている。一、二級の道路が充分な役割を果たしていなかったことによって、都市の空間が無秩序に拡大し、「土地の無駄遣い」の現象が抑止されていない。緑地の面積が著しく減少する等々、これらは上海大都会交通戦略にマッチしない。 分かるように、上海大都会交通圏の高速道路のレーアウトから見れば、道路ネットワークの計画では、基本的に「環状線+放射状線」の形にしている。高速道路の距離によって、長い距離の高速道路(主に国道幹線からなり、全国向けにサービスを提供し、快速で大中都市を結ぶ道路)と、短い距離の高速道路(揚子江デルタ地域を主なサービス範囲とし、快速で地域内にある大中都市を結ぶ道路)と、そのほかの高速道路(市の境目以内の範囲を対象にサービスし、郊外の高速道路をメインとしている)と、3種類に分けられる。若しか車の通行量によって、幅広い高速道路(車線本数が8~10本ある高速道路)、中間広さの高速道路(車線本数が6~8本ある高速道路)と幅狭い高速道路(車線本数が6本以下の高速道路)に分類できる。 上海大都会交通圏の道路システムを計画するに当たって、以下の原則に注意してもらいたい。第一、長距離高速道路を建設し、放射状にカバーする能力を高めるべきである。沿海、揚子江沿岸の開発を加速化し、沿海と揚子江沿岸の建設を着工させて、上海大都会交通圏の放射状にカバーする範囲を広げていく。第二、メイン道路の機能を強化し、引き続き上海-南京高速道路(滬寧高速)、上海-杭州高速道路(滬杭高速)の通過能力を高め、もっと長い距離の移動に対する需要に応えられるようにする。第三、内外交通の乗り入れを改善し、道路容量のバランスを確保する。幅広い高速道路が直接都市リングに乗り入れないようにし、なるべく環状線またほかの道路を介して数段に分けて、車を分流させる。第四、各等級の道路の機能を最適化させる。高速道路をメインに、各等級の道路が補助する道路ネットワークを構築して、重点の市町と普通の市町との交通連絡を確保し、交通圏内に於ける全体交通ネットワークの計画を強化する。第五、交通情報の共有化の実現を目指す。つまり、各地は交通の発展に関するインフォをシェアしようとなっている。 上記の幾つかの基本原則について、或る概念で、生き生き説明することが出来る。都市圏に強い中心都市があり、地域の道路ネットワークが放射状を呈している。このような形は、都市圏の中心都市とほかの都市との交通連絡を強めていると同時に、大量の小型乗用車を中心都市の市街地に吸引し、交通の「求心」傾向に、拍車を掛けている。これによって、時々中心都市の外側に大量の車を集中させている。けれども、内部の容量に限りがあるので、これらの車が市街地に入り難くなる。それで、これも一種の交通渋滞の現象である。 この問題を解決するために、道路の規模を規制し、市内への車を分流させる。それ以外、貨物輸送の専門快速道路を作り、道路のカバーする範囲を広げて、メイン道路の機能強化を図ると共に、同一方向の道路を等級に分け、生態のバランスを保とう。
四、上海大都会交通圏の軌道交通
現在までも、揚子江デルタ地域には、上海と繋がっている鉄道線路が2本だけあり、京滬鉄路線と滬杭鉄路線である。両方とも、旅客列車と貨物列車が同時に運行している国家クラスの幹線鉄道なので、長距離の旅客輸送と都市間の旅客輸送を兼ねているが、専門の通勤電車がまだない。揚子江デルタ地域から、毎日鉄道で中心都市へ移動する乗客の流れは7.7万人、通勤交通圏内から上海の市街地へ通勤する乗客は約、延べ4.8万人を数える。現在、揚子江デルタ地域の都市間の鉄道に対する研究が進められているが、プランとしては、まだ検討する余地がある。都市圏の通勤電車についても、ただ研究が始まったばかりである。 建国50余年間以来、上海地区の鉄道ネットワークの規模は、一切変わっていない。2本の国家幹線鉄道が、上海大都会から外へ往来する通路となり、現在の発展ニーズに全然応えられていない。これと反対に、東京やロンドンなどの国際大都会の中心都市と周辺地域との間に、密度の高い発達した郊外鉄道(通勤電車)の網が存在している。それに、ロサンゼルスやニューヨークなど、小型乗用車をメイン交通手段としている大都会でも、その通勤鉄道網も一定の規模に達している。現在、揚子江デルタ地域に、都市間の旅客輸送専用鉄道線路と通勤高速鉄道線路が、皆無である。その上、実施されている計画と研究も、都市と都市間の鉄道に対する研究に止まっており、大都会交通圏に於ける通勤高速鉄道網を巡る研究が非常に少ない。 それで、通勤電車の計画、研究を加速させ、全ての県クラス以上の都市(県政府所在地の町を含む)と重要な市町(観光地、名所を含む)から、上海市の都心部まで、通勤高速鉄道で繋がった上、多重且つネットワーク化の地区的な大都会通勤交通圏に於ける軌道交通ネットワーク・システムを構築しなければならない。「交通で都市の発展をリードする」という理念を貫き、大都会の異なる区域に於いて、多種多様な軌道交通線路ネットワークを計画し、多重且つ違う速度の等級分け、異なるネットワーク密度、相互の乗り入れの確保は、軌道交通網マルチ機能を持つ軌道交通システム、特に大都会の通勤電車交通を実現しよう。大都会に於ける交通空間の秩序ある拡張にとって、頗る重要である。 上海大都市交通圏の軌道交通システムの計画を行うに当たって、下記の原則に注意する必要がある。第一、通勤電車と外の軌道交通システムでネットワーク化し、異なる地域に一定の鉄道ネットワークの密度を持たせて、メインの道路をカバーする。第二、軌道交通システムにサービス対象に応じて、多種の機能を持たせて、異なるサービスに異なる機能を付ける。第三、軌道交通システム内部に於いて、異なる方式の間で乗り換えの中枢駅を通して、順調な乗り換えを実現し、共に一体化したサービスを乗客に提供する。 システム別の機能分類から見れば、大都会交通圏の軌道交通は、次のように分けられる。第一、高速鉄道であり、即ち時速が200キロ以上で、主に各大都市の間に旅客の高速輸送サービスと一部の圏内通勤サービスを提供する。第二、普通鉄道であり、即ち時速が120乃至160キロで、主に各大都市の間で旅客輸送や貨物と乗客混合輸送や一部の圏内通勤サービスを提供する。第三、通勤鉄道であり、即ち時速が60乃至120キロで、主に交通圏に於いて、通勤サービスを提供する。第四、郊外高速鉄道であり、即ち時速60キロくらいで、都市間の鉄道が各中心都市の市街地に乗り入れるための乗り換えや郊外周辺から市街地への通勤に、サービスを提供する。第五、市街地軌道交通であり、即ち時速が40キロくらいで、市街地内への乗客輸送にサービスを提供する。 軌道交通に対する概念的な計画を行うに当たって、次の三つのプランが考えられる。それは、軌道交通をメインとする「高」プランと軌道交通を補助とする「低」プラン及び適切に軌道交通を発展させる「中」プランである。「高」プランでは、軌道交通は地域の大都会交通圏に於いて、主導的な役割を果たし、優先的に発展される交通方式であり、高密度また多重な軌道交通は、通勤圏内で担う乗客輸送量の割合が全体の65~75%を超えて、「求心」交通が90%を占めている。その特徴としては、軌道交通ネットワークが多重で、高密度高容量であるのに対し、高速道路或いは高等級道路の密度が低く、規模も小さい。土地の使用方法が廊下式に、集中的になっている。このような交通方式の代表は、東京首都圏の高密度、多重、ネットワーク化した軌道交通システムである。「低」プランでは、軌道交通は大都会通勤交通の中で補助、補充的な役割を果たし、地域の大都会交通圏で担う乗客輸送量の割合が、全体の30%を下回る。その特長としては、軌道交通網の密度が低く、補助的に乗客の輸送を担い、数本の線路しかない。米国の南カリフォルニア州地域ロサンゼルス大都会交通圏の低密度通勤鉄道は、この交通方式の主な代表的なものである。 適切に軌道交通を発展させる「中」プランが、本文でお薦めする提案である。「中」プランでは、軌道交通と道路交通は、大都会圏の形成と発展に於いて、共に役割を果たし、それぞれ各自の長所を活かして、異なる交通圏内に於いて、それぞれ違う機能要求に応えている。P+R(駐車と乗り換え)は、この二者の最も良い結び付け方であり、軌道交通が適切に発展される。その特徴としては、発達した道路幹線ネットワークと軌道交通ネットワークを持ち、異なるリングでネットワーク密度が違い、停車駅を設けて、乗り換えをする。イギリス東南地域にあるロンドン大都会交通圏は、その代表であり、軌道交通と道路交通が補完し合い、中間密度や支線型また長い放射状のネットワーク・システムとなっている。 上記の三つのプランは、各自のメリットとデメリットがそれぞれある。「高」プランは、ネットワークの密度が高く、カバーする範囲が広く、サービスレベルが高く、到達できる箇所も多い。その上、環境に優しく、持続性の強く、土地も集中的に利用できる長所がある一方、建設コストが高い短所もある。「低」プランは、建設コストが低く、既存鉄道と道路の利用率が高い。但し、ネットワークの密度が低く、カバーする範囲が狭い。それに、サービスレベルが低く、到達できる箇所も少ない。また、主に高速道路を頼ることにしているので、交通による汚染が酷い上、土地の利用もばらばらである。一方、「中」プランは、ネットワークの密度が適切で、基本的に全ての主要都市と町、主な交通ルートをカバーするほか、道路システムと補完し合う、乗り換えと乗り入れのシステムを構築する。 前に述べた通り、適切に軌道交通を発展させる「中」プランを上海大都会交通圏システム構築の推薦案として、薦めたいと思う。同一方面に、マルチ方案を採用しようとしたら、どうだろうか。例えば、杭州方面には、計画中の上海から往って来る磁懸浮列車、上海‐杭州幹線道路(滬杭高速)、滬杭鉄道などがある。蘇州、無錫、常州の方面には、上海‐南京幹線道路(滬寧高速)、滬寧鉄道、蘇錫常快速線、滬常の都市間の軌道交通線などがある。そして、支線方式を採用することによって、路線の密度を高め、ネットワークのカバーする範囲を広げると同時に、ネットワークの規模を縮小させて、建設コストを削減する。また、同一方面にマルチ方式を提供しているので、異なる方式の間でも、特別な事情があった場合に、一時的に機能の代行が出来るほか、上海市郊外の軌道交通ネットワークとも密接に接続している。 日本のJR線の単位当たりの乗客流量(約1,7000乗り降り回/キロ・毎日)を参考に考えれば、SMACT通勤電車ネットワーク(上海市郊外の軌道交通線を含む)は、一日当たりの輸送能力が3,000万乗り降り回に達する見通しであり、中長期的に市街地への乗客輸送量が160乃至180万人回/日になり、朝のラッシュアワーに市街地への乗客輸送量が、約40乃至45万人回/時間に達する。快適さについては、通勤電車(上海市郊外の軌道列車を含む)は、主に長距離の通勤客を輸送するので、快適な車内環境を整備し、座席を多く設定し、立つ乗客の数を極力減らすと共に、混雑状態を解消させて、混雑度を1.0以下抑える。
五、上海大都会交通圏の総合交通ターミナル
大都会交通圏総合交通ターミナルの最も重要な役割は、中心都市と各交通圏内にある主要な市町の間で、隙間のない繋がりをすることによって、異なるリングの交通と市街地交通との相互乗り換えを実現し、大都会交通圏の市街地交通を外側のリング交通と一体化させる。外側リング、郊外リングの交通ターミナルでは、異なる交通と通勤電車との相互乗り換えを実現する(例えば、自転車やバスやオートバイやタクシーや自家用車などなど)。通勤電車と市街地の交通との乗り換えは、普通、市街地の交通ターミナルによって実現されている。市街地の交通ターミナルは、通勤電車と市街地の軌道交通、バス、タクシーなどとの乗り換えを実現している。交通ターミナルによって、作られた便利な交通条件は、地域の土地開発にチャンスを与えている。大型の総合交通ターミナルによって、大都会に副都心部(例えば、パリのラ・デファンス、或いは東京の新宿、渋谷及び品川、新横浜駅などのようである)が出来てしまうことが殆どである。 SMACT総合交通ターミナル計画の全体目標は、交通圏内にあるマルチ交通方式の整合性を目指して、乗客輸送システム交通方式の効率アップを図ると共に、市街地の既存道路容量が限られている状況中で、市街地へ行く乗用車の台数をなるべく減らし、市街地道路の渋滞を緩和させていく。 機能の分類から見れば、SMACTターミナルは、3種類に分けられている。第一種類は、市町の中心的な総合交通ターミナルである。これは、上海大都会交通圏内にある都市や町の中心部にあり、市町の交通中心であると同時に、上海大都会の市街地に入る玄関でもある。市町の中心的な交通ターミナルは、市町内にある全ての交通とSMACT通勤電車との乗り入れと乗り換えを担い、総合的な交通ターミナルである。第二種類は、軌道交通の乗り換えターミナルである。新規計画されている通勤電車は、直接市街地まで乗り入れていないため、上海市内の路上軌道交通、地下鉄との乗り換え問題を考えなければならない。通勤電車と上海市内の軌道交通(地下鉄を含む)との乗り換えポイントは、乗り換えターミナルになるだろう。第三種類は、P+R(駐車と乗り換え)ターミナルであるが、ほかの国際大都会と同様に、SMACTにも発達した高速道路網があるので、乗用車は外側リングや郊外リングの主要な交通手段になる。但し、限られている道路容量によって、外側リングと郊外リングの乗用車を、直接市街地に入れることが不可能なので、市街地に入る乗用車は外側で規制される。駐車及び乗り換え、つまりP+Rは、将来的にSMACTの重要な交通方式になるだろう。 そのうち、市町の中心的な総合交通ターミナルは、江蘇省内の常州、無錫(及び県クラスの江陰)、蘇州(及び県クラスの昆山、太倉、常熟、張家港)、南通(及び県クラスの海門、啓東)、上海市(及び松江、奉賢また新興勢力である南匯の臨港新城)、浙江省の杭州(及び県クラスの余杭、蕭山)、嘉興(及び県クラスの海寧、海塩、桐郷)などにも建設する。上海市の軌道交通の乗り換えターミナルは、嘉定、青浦、金山、莘莊、大塲、安亭、崇明などの所に設置する。また、外側リング、郊外リングのP+R(駐車と乗り換え)ターミナルも計画中である。
結び:
上記の述べた通りに、幾つかの方面から見れば、上海大都会交通圏の総合交通ターミナルについて、概念的な計画方案も大体出されている。即ち、交通運輸システムは、高い効率を持っていれば、生産コストの大幅な低下、地域経済圏、経済エリアの発展戦略の促進、物流コストの低下、国際競争力の向上を図ることが出来る。高い到着性とは、総合交通システムのカバー率は高く、利用は便利で、多種の交通手段の選択肢を持つことである。国内外、大都市の交通問題の解決経験を参照して、大都市圏の問題と根本的な原因を分析した結果、以下のような要素はキーポイントと考えている。 1.土地利用と交通間の調和(上海・江蘇・浙江3三省市間の調和を含む) 2.揚子江デルタ地域での統合的な交通システムを構築 3.連携と調和の良いリンク、ゼロ距離の乗り換え 4.交通の供給、需要関係の動態的なバランス 5.交通参与者の全体的な素質を向上 6.ハイテック技術の導入と利用 上海大都会交通圏の発展戦略 題目夏曆拾貳月初柒/多雲
本科畢業論文 B+
上海大都会交通圏の発展戦略
始めに:
揚子江デルタ地域は、上海市をはじめ、浙江省の六つの政令指定都市と江蘇省の八つの政令指定都市を合わせて、総計15のそれぞれ違う規模の都市からなり、総面積は約10万平方キロメートルである。 揚子江デルタ地域の著しい発展に伴い、科学的な交通戦略を制定するのは、当面の急務になってきた。上海大都会交通圏は、30,000平方キロメートルの交通空間内に於いて、ハイレベルの道路ネットワーク、マルチ方式の軌道交通ネットワーク及び総合交通ターミナルをベースに、90分間以内で行ける通勤圏を形作って、4,000万人の日常勤務、生活に良い交通サービスを提供しようとしている。
キーワード: 上海大都会交通圏、揚子江デルタ地域、総合交通ターミナル、交通空間
参考文献: 1. 陸化普――『解析城市交通』中国水利水電出版社2001年9月 2. 陸錫明――『大都会に於ける一体化の交通』上海科学技術出版社2003年 3. 石田東生――『都市道路交通』筑波大学2003年 4. 矢嶋隆――『日本の都市発展の軌跡と経験』日本大学2003年 5. 宋国瑛――『国際経済貿易地理』2004年
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